ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2002年7月28日(日)

このところ、僕の手足は小さな引っかき傷だらけになってしまっている。新入りの小太郎がじゃれついてくるのが原因だ。起きているときは、猫じゃらしで狩りの練習をさせておかないと、僕の両手両足に向かってくる。 とはいえ、小太郎が凶暴な子猫というわけではない。まだ、子供なのだ。ひとりで留守番をさせておくと、猫をかぶったようにおとなしくなって、ひたすら僕の帰りを待っているようだ。そして、僕がそばにいるときは跳ね回り、疲れ果てて寝てしまう。

ハナちゃんに出会ったのも、子供の頃には違いないが、たぶん生まれて半年以上は経っていたはずだし、しかも最初の数ヶ月は、なかなか近寄ることができなかった。ハナちゃんは、どんな甘え方をしていたのだろう。一度ハナちゃんが、一緒に行動していた力太郎にちょっかいを出しすぎて、逆にお仕置きの猫パンチをされていたのを見たことがある。力太郎は、ハナちゃんが後についてくることなど意に介さず、といったマイペースぶりだったが、それでもハナちゃんの育ての親を務めてくれたのだろう。

ハナちゃんがまだ家に入ろうともしなかった頃、左後ろ足の腿に裂傷を負っていたことがあった。捕まえて手当てすることもできず、ただ餌を欠かさずあげて、自然治癒力に頼ることしかできなかった。そんな障害も乗り越えて、立派な、でも臆病なおとなの猫に育ったハナちゃん。以前は、よくハナちゃんに「大きくなったね、ずっと一緒にいようね」と話しかけていた。

小太郎はたまに、噛み付いてちょっとやそっとでは放してくれないことがある。子猫とはいえ、さすがに痛い。痛いのだけれど、これは楽しい痛みだ。そして、もう少しおとなになれば、こんなじゃれかたも影を潜めていくだろう。

おとなになってからのハナちゃんは、寝ている僕を起こそうとして足に噛み付いた。手足を洗おうとしたときも、噛み付かれた。もう、ハナちゃんが噛み付いてくれないことが、いちばん痛い。

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