ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2003年1月21日(火)

年が変わり、住む場所も変わったけれど、「21日」は途切れることなくやってくる。ハナちゃんが死んでしまった日を、初めて新しい家で迎えた。

今日もちょうど火曜日だったが、講義の予定が入っていなかったので家で過ごした。調子の悪かった電話の工事を待ちながら、ちょっとしたレイアウトの仕事をこなした。合間の暇な時間は、午前中に近所のスーパーで買った猫のおもちゃで、小太郎と遊んでいた。ネズミの形をしたおもちゃは、紐で棒に繋がっている。小太郎は、遊びに夢中になると、すぐに紐を切ってしまう。案の定、このおもちゃも切れてしまったが、目新しさに釣られて小太郎は一日遊び続けてくれた。

ハナちゃんが1歳ぐらいの頃、なぜか亀の形をしたおもちゃで一緒に遊んだ。棒とおもちゃは、凧糸で繋がっていた。興奮した猫の体に引っかかるときつく締まりそうで、今考えるとちょっと危険な玩具だったが、ハナちゃんは上手にそのおもちゃとじゃれていた。しかし、2歳になると落ち着き始め、もう興奮しておもちゃに飛び掛るということはなくなってしまった。もしかすると、別のおもちゃを買ってくれば、ハナちゃんは喜んでくれたかもしれない。しかし、おもちゃでご機嫌伺いをしなくても、外出と爪磨きと餌と寝床さえ用意してあげれば、あとは日常の触れ合いでハナちゃんと僕は気心が通じ合っていた。

引っ越しのとき、ハナちゃんと遊んだおもちゃは捨ててしまおうかと思ったけれど、やはり未練があって手元に残すことにした。ハナちゃんの骨壷の横に、それは立てかけてある。今、この部屋に、小太郎だけでなくハナちゃんがいたとしたら...。ハナちゃんはおとなしく小太郎が遊ぶ姿を眺めていただろうか。それとも一緒にネズミのおもちゃを追い掛け回しただろうか。夢でもいいから、どちらかの光景を僕は見ていたい。

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