ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2003年7月31日(木)

7月31日は、縄文時代から連綿と続く浦和の聖地、「氷川女体神社」で神事「名越の祓」が行われる。今日、初めてその神事を観に出かけた。今回が初めてなどというのは、浦和を愛する者としては失格の烙印を押されてしまいそうだが、早まってはいけない。

「名越(夏越)の祓」自体は神道一般の儀式で、氷川女体神社に限らず、神社と名の付くところではよく執り行われている。神事に含まれる「人形流し」や「茅の輪くぐり」も、同様だ。つまり、氷川女体神社固有の祭礼ではなく、神道に連なる神社としての一般行事にしか過ぎない。そして神道とは、日本列島に侵入してきた異民族=弥生人が押し付けた宗教だ。氷川女体神社は、かつての見沼=御沼を御神体とする自然信仰が母体と考えられ、それを継承した「御船祭り」「磐船祭り」こそ本来の祭礼と言える。しかし、現在の氷川女体神社は、これらの祭礼を失ってしまった。“ありきたり”の神道行事しか、残されていない。

まあ、そんな「名越の祓」にのこのこ出かけ、滅多にこの神社には集まることのない群集(といっても100人以前後だろう)とともに茅の輪くぐりまで一緒にしてしまった。別に神道の神様に小太郎の無病息災とか、ハナちゃんに会えますようにとかお願いしたところで、どうなるものでもない。信仰に関しては興味はないのだが、ただ何となくこの神事を観ておきたかった。それも、雨が降ったら中止したぐらいの興味だ。まあ、油断しているとあっという間に失われてしまうものが多い昨今、“これが見納め”にならないように――といったところだ。

それでも、今日、氷川女体神社へ出かけてよかった。境内は、この神事に備えたのか、きれいに掃き清められていた。最近、境内林には野鳥撮影のカメラを並べる輩が大勢いて、うんざりしていたのだが、今日は彼らも一掃されていた。おかけで、僕もすっきりした気分で摂社・末社に挨拶回りをすることができた。

自分の縄張りから出ることを嫌っていたハナちゃん。たとえ生きていたとしても、浦和市内とはいえ、氷川女体神社まで一緒に来てくれることはなかっただろうな。そして僕も、浦和というテリトリーから外に出たくはない。気分は、ハナちゃんと一緒かもしれない。

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