ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2003年9月21日(日)

一ヶ月ほど前、DVD+R/RWドライブを買った。すると、その機能を活かしたくてTVチューナー/キャプチャカードも買ってしまった。それらを使って、テレビの録画などをしている。浦和レッズの勝った試合とか、劇メーション『妖怪伝 猫目小僧』とか。水曜スペシャルの『藤岡弘探検隊シリーズ』や矢追さんのUFO特番なども、放映されたら撮っておきたい。

それはそれとして、やはりDVDディスクの4GBという容量は感動的だ。今まではCD-Rの700MBで十分だと思っていたが、こちらではハナちゃんの記録が4枚ぐらいになってしまう。ところがDVD+Rであれば1枚に収まる。小太郎の増え続ける写真も、まだまだ1枚のディスクで十分だ。そこで、余ったビデオキャプチャカードをもう1台のパソコンに移設し、そこにデジタルカメラを接続して動画の撮影なども試している。静止画の写真はそれなりの数があるけれど、ハナちゃんの動いている姿は、僕の頭の中以外にはどこにも残っていない。それに比べると、小太郎は幸福だ。生きていた証に、跳ね回る姿も残すことができる。まあ、小太郎とのお別れは遥か先の話なのだから、今からそんなことを考えるのはやめておこう。

残念なのは、ハナちゃんのディスクが1枚で、それを超えることはないということだ。将来、より大容量のディスクが開発されても、もうこれ以上、追加する中身がない。1枚きりだ。永久に、1枚きりだ。 データが1つのディスクにまとまったという感動の傍に、もうこれ以上はない、という寂しさが蹲っている。ポオの『鴉』――「最早無いnever more」の心境も、似たようなものだろうか。記憶や夢のイメージをコンピュータで画像に記録する技術――なんていうものは、きっと僕の生きているうちには実現しないだろう。

数日前、ハナちゃんの夢を見た。ハナちゃんと、そしてハナちゃんにそっくりの子猫を拾って、鞄に入れた。小太郎と一緒に何とか飼えるに違いない、雌猫なんだから、と論理的かつ非論理的なことを考えながら、なぜか訓練校の教室に連れて行き、授業中に猫たちが鞄から抜け出してしまうという、支離滅裂な筋立てだった。この御伽話の容量は、ギガバイトを超えるのだろうか? 今日は、ハナちゃんがいなくなった「21日」。御伽話も、許されるだろう。

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