ハナちゃんの足跡

~最愛の友だちを記念して~


さようなら、ハナちゃん ハナちゃんの在りし日の姿 小太郎と小次郎 過去の日誌
ハナちゃん 小太郎 小次郎

2004年9月21日(火)

最近、不思議な夢を二回見た。北浦和駅周辺の神社を探索する、というものだ。もちろん、それだけならどうということもない。だがしかし、北浦和駅周辺の風景は、現実のものとは大きく違っていた。

初めの夢では、僕は、先日も大宮で一緒に神社探索をした旧友のO君と、北浦和駅で待ち合わせをしていた。現実と同じように、サイクリングの約束だった。しかし、僕は駅で偶然会った新左翼の活動家と喫茶店へ行き、不毛な論争をしてしまった。当然、待ち合わせ時間はとっくに過ぎ、O君はいなかった。そこで僕は一人でサイクリングに出かけた。北浦和駅のすぐ裏で、もちろんそこへどうやって行ったかは不明だが、台地の上にある稲荷神社を見つけた。

台地の崖の上に、いくつもの鳥居が並んでいる。崖の上、という状況は、浦和市東部の寺山にある足立神社と似ていたが、そことは向きが違っていた。また、寺山足立神社は、稲荷社ではない。しかし、夢の中の神社は、鳥居が何重にもある稲荷神社の特徴を呈していた。また、台地の上は鬱蒼とした杜になっていて、僕は「ここに夜来たら、怖いな。O君に教えてあげなきゃ」と、走り過ぎながら考えていた。

そして、斜面林の中を通り抜け、どこか広々としたところにある次の神社へ向かった。最初の夢は、そんなものだった。

次の夢では、その次の神社へ行った。まず北浦和駅の東口は、中仙道の東側全体が斜面林の台地になっていた。現実には、北浦和駅が台地の頂上にあり、中仙道の向こうは下り坂になっているのだが、夢では違っていた。鬱蒼とした森に覆われた、細長い台地だった。そこに切り通しのような通路があり、その向こうにはやはり広々とした低地が広がっていた。緩くカーブした砂利道の先には、三つの神社があった。その日は、祭りだった。ひとつは、社殿まで長い参道があり、参拝者が並んで座っていた。次の神社は、鳥居の先が急斜面になっていて、石段が高く続いていた。その中間地点に第一の社殿があり、その上はどうなっているのか分からなかった。最後の神社は、なぜかいちばん手前にあり、玄関をくぐると土間になっていて、その脇の板張りの床の上に下駄箱があった。なんだか、居酒屋「魚民」北浦和店の入り口にも似ている。そして、参拝客が床の上に座っていた。奥には、すぐご神体を祀った神殿があるようだった。二度目の夢では、CATVの番組で観たことのあるアイドルが、僕の恋人として行動を共にしていた。

さらに、この三つの神社は夢だと夢の中で目が覚め、僕は浦和市内にあるはずの神社群落とでも言うべきところに立っていた。そこには、夢ではない、由緒ある多くの神社や、なぜか大仏があるはずだった。もちろん現実には、そんな場所はない。

ジークムント・フロイトが夢判断できるかどうかは不明だが、僕はその神社群が気になっている。先週末は、独りで自転車に乗り、浦和市内の神社を巡ってみた。もちろん、すべてが訪れたことのある場所であり、夢の中に出てきた神社とは、異なるものだった。夢の中の神社は、次第にディテールが怪しくなってきているが、それでも記憶の一角にしっかり印象が残っている。実際に、これらの神社を目にすることが、将来あるのだろうか?

現実の北浦和駅周辺には、神社は少ない。皆無に等しいと思っていたのだが、ここ三日ぐらい、ハナちゃんの想い出を求めて自転車で北浦和駅周辺に通い、浦和橋と新浦和橋の近くに神社があることに気づいた。温故知新、といったところだろうか。まあ、ハナちゃんと暮らしていた当時、それほど意識していた神社ではないので、印象は薄い。

夢か現実か。小太郎にそっくりの、白い大人と子供の猫を飼う夢も見た。夢は、どこかはかなく、手が届きそうでいて、霞の中に消えていく。一昨日は、やはり旧友のH君といつものように北浦和駅前で飲んだ。帰り際、ハナちゃんと暮らした家の前を通った。夢ははかなく、現実もやはりはかない。

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